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公開日:2026年10月13日 更新日:2026年10月13日
2週間前、この場所で自社サイトの数字を書きました。表示回数の46.3%が、通常の検索結果ではなく生成AI機能の中で起きていた、という話です(掲載順位3.9位、CTR 0.03%。表示回数の46%は生成AI機能の中にありました)。
3週間後に測り直したところ、生成AI機能内の表示は8分の1になっていました。同じ28日の窓で 11,700 → 1,426、-87.8% です。
訂正ではありません。測り直したら変わっていた、というだけの話です。ただ、この「変わり方」のほうが、元の数字より多くを語っていました。
先に断っておきます。前回の46.3%は90日の窓、ここで書く5.6%は28日の窓の数字です。窓が違う数字を並べて語ると、それだけで話が作れてしまいます。本記事では窓をそろえた比較を使い、窓の取り方そのものも後半で扱います。
サイト全体の表示回数のうち、生成AI機能内で起きた割合です。すべて assignment.co.jp の実測です。
| 取得日 | 窓 | 生成AI機能内の表示 | 全表示に占める比率 |
|---|---|---|---|
| 2026-09-20 | 直近90日 | 49,500 | 46.3% |
| 2026-10-05 | 直近90日 | 39,300 | 39.7% |
| 2026-09-28 | 直近28日 | 3,600 | 14.5% |
| 2026-10-05 | 直近28日 | 1,426 | 5.6% |
28日の窓で見ると、11,700 → 3,600 → 1,426。2回の測定で2桁%ずつ落ちています。前28日との比較では -87.8%、比率では 41.4% → 5.6%(-35.8pt) です。
落ち方はサイト全体に均等ではありません。生成AI機能内の表示が最も多い1ページ(IT用語の解説ページです)に集中しています。同ページのAI機能内表示は 11,088 → 975(-91.2%)、同ページ全表示に占める比率は 49.3% → 4.8% でした。
前回の記事はこう書いています。掲載順位3.9位でCTR 0.03%という組み合わせは、表示の過半がAI要約の中で起きており、要約の中に出てもクリックされないことで説明がつく、と。
この説明が正しいなら、含意がひとつあります。
AI要約による占有が外れれば、クリックは戻るはずです。
通常の検索結果での表示に戻るなら、そこには従来どおりのCTRが働きます。順位は変わっていないのだから、クリックは増える方向に動く。そう考えるのが自然でした。
占有は実際に外れました。49.3%が4.8%です。10分の1以下です。
同じページの、同じ期間の通常指標です。
| 取得日 | AI機能内の表示 | クリック(28日) | 掲載順位 |
|---|---|---|---|
| 2026-09-28 | 3,600 | 3 | 6.6 |
| 2026-10-05 | 1,426 | 2 | 7.2 |
クリックは 7 → 3 → 2。掲載順位は 4.3 → 6.6 → 7.2。AI占有が後退していく一方で、クリックも順位も悪化し続けています。
仮説は、自社のデータで否定されました。
ここまで28日の窓で書いてきましたが、90日の窓では符号が逆です。
生成AI機能内の表示は、90日で 28,700 → 39,300(+37%)と増えています。同じページ単体でも 26,418 → 37,271(+10,853)です。
理由は単純で、90日の窓には7〜8月の高い水準が含まれているためです。直近の実態を表しているのは28日側だと判断していますが、窓の取り方ひとつで逆の結論が出ることは、そのまま書いておきます。「AI検索の影響が減っている」と言い切るには、この符号の違いを説明できていません。
対比もひとつ。同じサイトの別ページ(マーケティング用語の解説ページ)では、AI機能内の表示が 237 → 295(+24%)と逆に増え、クリックは 5 → 5 で横ばいでした。全ページが同じ方向に動いているわけではありません。
言えること。「AI要約に占有されているからクリックが減る。占有が外れれば戻る」という因果は、少なくとも自社のデータでは成り立ちませんでした。AI機能内の表示とクリックは、単純な反比例の関係にありません。
言えないこと。なぜ3週間でここまで落ちたのか、原因は特定できていません。考えられるのは、Google側の表示仕様の変更、ベータ版レポートの計測仕様の変更、あるいは検索需要そのものの変動です。外部からは判別できません。サイト側の変更ではないことだけは確かで、該当期間に当該ページへの反映履歴はありません。
ここで「Googleの仕様変更だ」と書けば記事としては収まりがよいのですが、裏が取れていないので書きません。
実務として残ったのは、数字そのものより手続きのほうでした。
一度の測定で結論を出さない。46.3%という数字は、2026年9月20日時点の90日窓での実測として正しいものです。間違っていたわけではありません。ただ、その1点だけを持っていると、3週間後には実態と乖離します。この領域は、一度測って終わりにできません。
仮説と実測を分けて記録する。前回の記事で書いた説明は、当時の実測から導いた合理的な仮説でした。それが否定されたことが分かったのは、仮説を仮説として書き残していたからです。結論だけを書いていたら、何が否定されたのかも分からなくなります。
窓の取り方を固定する。90日と28日で符号が逆になる以上、毎回違う窓で測れば、好きな結論を作れてしまいます。窓を先に決めて、同じ窓で測り続ける。
当社はこの3つを、担当者の心がけではなく定期実行の手順として持っています。週次でサイトの異常と機会を検知し、月次で判定線と突き合わせる。検知の結果も、採った施策も、採らなかった理由も、同じ場所に記録します。
その仕組みを Growth-OS と呼んでいます。この記事の数字も、その運用の中で出てきたものです。
仕組みの考え方と、導入の流れをまとめた資料をご用意しています。お問い合わせフォームの種別で「資料請求」をお選びください。担当者よりご連絡のうえ、お送りします。
| 項目 | 値 | 出典・取得日 |
|---|---|---|
| 生成AI機能内の表示比率(90日) | 46.3% → 39.7% | GSC 生成AI機能レポート。2026-09-20 / 2026-10-05 取得 |
| 同(28日) | 41.4% → 14.5% → 5.6% | 同。2026-09-28 / 2026-10-05 取得 |
| AI機能内の表示回数(28日) | 11,700 → 3,600 → 1,426 | 同 |
| 対象ページのAI機能内表示(28日) | 11,088 → 975 | 同。ページ別 |
| 対象ページのクリック(28日) | 7 → 3 → 2 | GSC 検索パフォーマンス |
| 対象ページの掲載順位(28日) | 4.3 → 6.6 → 7.2 | 同 |
| 90日の増加(符号の逆転) | 28,700 → 39,300(+37%) | GSC 生成AI機能レポート。2026-10-05 取得 |
| 対比ページのAI内表示・クリック | 237 → 295 / 5 → 5 | 同。2026-10-05 取得 |
数値はいずれも assignment.co.jp のプロパティの実測です。生成AI機能レポートはベータ版で、クリック列を持ちません(AI機能内のCTRは算出できません)。