事例集

小規模組織のデジタルインフラ立ち上げ・整備

作成日: 2023年01月04日(水)

更新日: 2024年01月02日(火)

アサインメントが手掛けた仕事についてご紹介いたします。クライアント名は伏せていることがございますがご了承ください。

概要

立ち上げ期や小規模組織におけるデジタルインフラの構築および活用に関する事例です。コアビジネスに特化させるためのデジタルインフラの整備でありつつ、デジタル投資をできる財務的な余裕があるわけではないようなときにどのように考えていくかという事例になります。幾つかの事例(組織)が混ざっておりますが、それぞれの業務において必要なサービス等を読み替えていただければと思います。

整備の目的

営業・サービス提供

組織としての価値提供の根幹となる部分のデジタルインフラについてです。今回の事例には入りませんが、ソフトウェアベンダーであればクラウドやホスティングサービスなどが該当します。組織として価値を発揮するために、提供価値とコストのバランスを見ながら整備を進めます。

バックオフィス

バックオフィス事態が幅広い領域にわたるものですが、大きくは会計・人事労務・法務あたりが小規模の組織であったとしてもデジタルインフラによって支えられていることが多いです。バックオフィス部門のDX化は省力化ということもありますが、システムに合わせた業務設計をすることで組織として必要でありますが、多くの工数を割けない領域の品質を一定以上に維持することが可能になります。

コストコントロール

小規模組織では、専任者を雇うほどの業務量が発生しないこともありデジタルインフラとアウトソーシングサービスを組み合わせることなどで、コストを少なくすることができるようになります。

その他

小規模組織に限りませんが、組織全体でのコミュニケーションの活性化やログ(記録)の保持などデジタルインフラを用いることで組織の活性化や生産性の向上につなげることが可能になります。

整備のポイント

ドメイン

ドメイン(インターネットドメイン)がデジタルインフラかと言われると具体的なインフラではないのですが、ドメインの取得から利用においてどのように設計していくかは組織としての考えて方にもリンクするものです。安易に値段だけで済ませることなく、サブドメインなど派生して利用するものでもあるのでおおよそ利用していく方針を決めておけると良いです。

グループウェア(オフィスソフト)

個々のドキュメントやスプレッドシート、プレゼンテーションソフトの優劣で決めるというよりは、連携先やライセンスなどの条件で絞り込みを行うことが多いです。数多くのグループウェアはありますが実際は大きく2つの選択肢となることが多いです。Microsoft Office製品のライセンスまで含めてであればMicrosoft365になりますし、外部のフリーランス関連の方々と共有して作業をするようですとGoogle Workspaceを選択するケースが多いです。

コミュニケーションソフト

チャットアプリケーションとしては、先程のMicrosoft365にはMicrosoft Teamsが付いています。コスト的にはグループウェア内にあるものを用いるのが効率的なのですが、実際はSlackDiscordなどを用いることも多いです。また、Notionもデータ(知識)の共有をはかるという点ではコミュニケーションソフトと言うこともできます。

またWebミーティングでは、先程のMicrosoft TeamsやSlack、Discordでも同様に可能ですし、Google WorkspaceにはGoogle Meetがあります。全てを揃えていくとコストがかかりますので、大事なことは「即応性のあるコミュニケーション」がしやすいことなのか?「ナレッジの共有」なのか?組織内で検討して利用します。

経理・会計ほかバックオフィス

経理や人事労務などとなりますが、何はともあれ決算を行うということがありますので会計周りの整備は必要になります。税理士に丸投げという選択でも良いですが、現状の営業成績の把握などの観点からある程度は会計ソフトに入力できるようにしておく方が良いです。昨今のクラウド会計ソフトであれば、簿記の仕訳を切らなくても多くの取引については登録ができるような工夫がされています。

また、あるていど人員を抱えるような業態であれば人事労務系の管理工数が膨らんでいきます。こちらも人事労務系のクラウドソフトと一部社労士などのアウトソーシングを組み合わせることで社内工数をまりかけずに対応できるような設計をしていくことが重要です。

商品管理・発送

小売やSPA(製造小売業)であれば、ECサイトを設けることになりますしバックヤードの整備は競争力の源泉の1つです。ただ、準コア業務として物販や配送周りを行う組織ではそこまでECやバックヤードに注力することは難しいでしょう。この場合、地道に自社内で配送などの業務を行うか、代行業者に依頼するなどを検討しても良いでしょう。またフルフィルメント by Amazonを用いてAmazonの倉庫から発送してもらう方法も検討しても良いと思います。細かく作業時間を計測すると少量のものを手の空いたスタッフがやるようなケースであればAmazonにまかせてしまっても良いという結果にもなりえます。またAmazon出品としておくことのメリットに、多くの人がAmazonのアカウントを持っている(決済システムへの不信が少ないこと)、フルフィルメントを利用の場合問い合わせの一次受付がAmazonとなることなども魅力となるでしょう。

決済

物品の購買でしたらAmazonなどを利用することもありますが、リアル店舗・リアル販売の場合やオンライン決済の場合は、現金を用いなければ決済手段が必要となります。決済用の端末の整備などもありますが、決済情報の反映や入金タイミングなどからStripeなどが候補になると思われます。決済周りはあまり自前で情報を保持しようとせず(情報管理リスクが高まる)、信用度が高い(認知されている)などから選択することが無難な決定となります。また海外との送金が必要であれば、対応地域によって異なりますが送金サービスの選定も大事な事項です。

マーケティング支援

出だしのころであれば、自前の名刺のデータから手作り感のある案内メールなどでも良いですが、早晩に管理できなくなります。まずは名刺管理アプリなどから、名刺のデータ化を行いそれをMA(Marketing Automation)にインポートしていくことが多いです。B2Cのような膨大な人数相手にメルマガやお知らせを送信するのは、専用のサービスを用いるなどしたほうがよいですが、B2Bであれば初期から数千ものメールを送るようなことは少ないです。であれば、SendGridのようなものを利用するのも良いでしょう。また、デジタルマーケティングとしてWebサイトとの連動をとするのであればHubSpotなどから必要な機能を追加したり、その他デジタルマーケティング支援ツールを導入するのを検討しても良いでしょう。

全体

用意しようと思えば、デジタルインフラはいくらでも欲しくなります。初期にはコスト上の制約も多いので、まずは”実現させるべき優先事項”を明確にして1つずつ課題をクリアしていくことから始めることが肝要です。

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