用語集: SQL

SQL(えすきゅーえる)

作成日: 2024年12月20日(金)

更新日: 2025年01月04日(土)

アサインメント用語集は、デジタル領域の初学者をメインに簡易な用語の理解と一般的な説明を併記した学習コンテンツです。

商談をしたいと言えば綺麗事のようにも聞こえますが - ラフな解説

最終的に営業部門が商談をしてクロージングを目指すリードをさしているのですが、そんな選別立場にあるような羨ましい状況ってそんなにあるんですかね?もっとも、高単価でお客さまを選んでしまうようなサービスであれば、営業がという主語ではなく選別されてしまっているのです。デジタルマーケティング、理論や運用方法はありますが現実的には「数多くのリードを獲得すること、残りは確率を向上させること。コアなエンジンはリード獲得なのだ!」となりがちです。

それでいいと思いますしね。。。

解説

意味

Garner では次のように定義されています。

A sales-qualified lead (SQL) is a prospective customer who has moved through the sales pipeline – from marketing-qualified lead through sales-accepted lead – to a position where the sales team can now work on converting them into an active customer.
DeepL訳 – 販売適格リード(SQL)とは、販売パイプライン(マーケティング適格リードから販売承諾リードまで)を通過し、営業チームが有効な顧客へと転換させるために取り組むことができる位置まで移動した見込み顧客のことである。
出展: Gartner Gloccery – Sales-Qualified Lead (SQL)

B2Bデジタルマーケティングにおいては、リードの獲得からナーチャリングなどはマーケティング部門が行い、然るべき状態で営業部門に主管を移すようになります。この際に、営業部門がさらに商談に進めていくと判断したリードをSQLと呼びます。

B2BデジタルマーケティングにおけるSQLの意味合い

B2Bビジネスにおいて、SQLは複数の意思決定者が関与し、長期的な商談プロセスを経る特徴を持っています。その定義において最も重要なのは、企業としての購買準備状態です。具体的には、導入に向けた社内稟議のプロセスが開始されており、予算年度内での導入計画が具体化していること、そして複数の意思決定者からの承認が得られている状態を指します。

SQLの質を判断する上で、商談ステージの明確性も重要な指標となります。RFPやRFIの準備段階に入っていることや、具体的な導入時期や規模感について話し合いが可能な状態であること、さらには競合製品との比較検討を積極的に行っているといった特徴が挙げられます。また、デジタルでの行動履歴も重要な判断材料となります。製品仕様書や価格表などの詳細資料のダウンロード、オンラインデモや製品説明会への参加実績、さらには導入事例や技術文書などの深い階層のコンテンツへのアクセスといった行動が、高質なSQLの特徴として挙げられます。

B2BにおけるSQLのスコアリングでは、組織的要因、行動的要因、時間的要因という3つの観点から評価を行います。組織的要因としては、企業規模や業界での位置づけ、技術的な適合性、既存システムとの統合可能性などが含まれます。行動的要因では、意思決定者層のウェビナー参加や技術資料のダウンロード回数、問い合わせ内容の具体性などを評価します。時間的要因としては、初期接触からの経過時間や商談における進捗状況、予算年度とのタイミングなどを考慮します。

SQLへの育成プロセスでは、アカウントベースドマーケティング(ABM)の活用が効果的です。ターゲット企業に特化したコンテンツ配信や、個別企業向けのカスタマイズされた提案資料の提供、業界特有の課題に焦点を当てたコミュニケーションを行います。また、コンテンツマーケティングの戦略的展開も重要です。製品比較表や技術仕様書の提供、業界別の導入事例や成功事例の共有、TCO計算ツールやROI分析資料の提供などを通じて、見込み客の理解度を深めていきます。

これらのプロセスを効果的に管理するために、マーケティングオートメーションの活用も欠かせません。行動スコアリングによるリード評価やパーソナライズされたメールシーケンス、営業部門との連携タイミングの最適化などを自動化することで、効率的なリード育成が可能となります。

SQLの管理においては、営業とマーケティングの連携強化が特に重要です。定期的なリード評価会議の実施やスコアリング基準の継続的な見直し、商談進捗状況のフィードバック共有などを通じて、両部門の認識を合わせていく必要があります。

また、データ分析とKPI管理も重要な要素です。SQL転換率の測定と改善、リードタイムの短縮化、商談成約率の向上などの指標を継続的にモニタリングし、プロセスの改善に活かしていきます。さらに、長期的な関係構築の視点も忘れてはいけません。定期的な情報提供とフォローアップ、業界動向や新技術情報の共有、既存顧客からの紹介促進など、継続的な関係性の構築が重要です。

このように、B2BデジタルマーケティングにおけるSQL管理は、複雑で長期的な取り組みが必要となります。特に日本市場では、慎重な意思決定プロセスと複数の利害関係者の存在を考慮した、きめ細かなアプローチが求められます。効果的なSQL管理を実現することで、より効率的な営業活動と高い成約率の達成が可能となるのです。

関連コンテンツ

サービス

デジタルマーケティング支援

デジタルマーケティング支援の画像イメージ

目次 - Contents - マーケティングとは マーケティングの定義 デジタルマーケティング支援で必要な勘所 サービス提供方式 定例会参加からの作業割り出し 短期集中でのマーケティング・プランニング 併走型ではなく後…

もっと詳しく

サービス

デジタル組織立ち上げ

デジタル組織立ち上げの画像イメージ

目次 - Contents - デジタル組織とは 立ち上げる組織の種類 サービス提供方式 常駐での関与 常駐とオンラインの折衷案 デジタル組織とは 立ち上げる組織の種類 デジタル組織と言っても、デジタルを用いて何を目指す…

もっと詳しく

用語集

MQL

MQLの画像イメージ

意味 Gartnerでは次の用に定義されています。 A marketing-qualified lead (MQL) is a potential customer that has been reviewed by t…

もっと詳しく

上部に戻るボタン